P5 通 信
NO.88
平成9年1月1日

今年は丑年

今年、最初の事務所通信です。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
この事務所通信は、毎月、月初に発行しておりますが、来年のお正月で丁度100号目になります。もう8年目に入ったことになります。
内容の乏しい事務所通信ですが、良く続いたものと我ながら感心(甘心)しております。そう言えば、最近、短時間に書きあげるせいか、税務の話も少な目になり、内容が以前に比べると変わってきてしまいました。こんな内容でも、時折感想を頂くこともあり大変有り難いことです。
今年も内容は余り期待できませんが、本職の税務?も、モット少し勉強して内容のあるものにしていきたいと思っております。誤字・脱字が山になった事務所通信、今年も飽きずに発行させていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

今年の干支は、丑(牛)年で昨年のネズミ年に比べると大分ビッグになり、きっと今年は落ち着いた良い年になることでしょう。
今年の干支である”牛”に関係したことわざ、熟語などは意外と少ないようで、それも余り良い意味に使われていません。
例えば、”牛歩戦術”、蔵書の多いことをいう”汗牛充棟(カンギュウジュウトウ)”は良い方で、暴飲暴食をいう”牛飲馬食”、地獄の番人である”牛頭馬頭”、それにぐっと落として”牛糞馬涎(ギュウフンバセン)は、 価値のないものを言う喩えです。今年年女・年男の方ごめんなさい。
エイ!落としついでに、正月早々、落とし話を・・・
1月の税金予定
償却資産申告書の提出 1月末
支払調書の提出 1月末
個人住民税の納税 1月末
牛ほめ
頭のちょっと宜しくない与太郎さん。横町の源兵衛さんが痔で困っておりましたので、「尻に飴の粉を振りかけるといいよ。アメふって痔かたまるだ。」なんて言ってさんざん怒られておりました。万事この調子で親父の頭痛の種。ある時伯父の左兵衛さんの新築祝いに与太郎を使いに出さなければならないのですが、何を口走るか知れたものではありません。親父さんこの与太郎に、家のほめ方の一切合切を噛んで含めるように教え込みました。
「『家は総体桧づくり、畳は備後の五分べりで、左右の壁は砂摺り、天井は薩摩の鶉杢、結構なお庭は総体御影づくりでございますね。』とこう言うんだ。それから伯父さんの新居の台所の大黒柱の真ん中に大きな節穴が空いていて何とか隠れる方法はないかと心配してなさる。そこでおめえがこう言うだぞ『そんなに気になるなら、穴の隠れるいい方法をお教えしましょう』『台所だけに、穴の上に秋葉さまのお札を張りなさい。』と言うんだ。これを言やあ、小遣いくらいくれる。それから牛を飼ったって言うからそれもほめる。『天角、地眼、一黒、鹿頭、耳少、歯合いでございますと。』」判ったか!! 早速出かけていった与太郎、「家は総体ヘノコづくり、畳は貧乏でボロボロで、左兵衛のカカアはひきずりで、天井はサツマイモとウズラ豆、お庭は総体見かけ倒しで」とやってしまい、だんだん険悪になってきました。何とか牛まで進んだところで、牛が糞をしたので伯父さん「牛もいいが、あの糞には困る、いっそ尻の穴がない方がいい。」とこぼすと与太郎、早速、「伯父さん、穴の上へ秋葉さんのお札を張りなさい。」「どうなる?」「穴が隠れて、屁の用心にならあ。」

正月早々そんな馬鹿なこと言ってないで、少し税制の話を・・・
4月からの消費税率のアップはご存じだと思います。
その他に、これからの税制がどうなるかも気を付けておかなければなりません。
まず今年度の税制改革の方向について、先月、与党自民党から税制改革の方針が発表されました。余り見るべきモノはありませんが、その中からいくつかを紹介いたします。
*固定資産税については、時価の下落 にも関わらず、税額だけはしっかり とアップしてきましたが、税負担が 急激に重くならないような調整措置 と、評価額について、これは3年ご とにしか見直しを行わなかったので すが、下落が見られるようなら毎年 修正するとしています。
昨年来の納税者の勝訴判決による ものと思われます。チョビット知っ ておく程度で良いでしょう。
*住宅関係では、銀行から借金をして 住宅を建てると税額が控除されると いう制度がありますが、この控除額 が大体5万円ほど毎年増えることに なります。これが法律として成立す れば今年の1月1日から適用になる はずです。ただし、数年後には、逆 に控除額を少なくしていくようです。
念のため!!
こちらは、成立してからの適用に なるでしょうが、住宅用建物の登記 とその折につける抵当権設定登記に 係る登録免許税がそれぞれ半分にな ります。結構大きいかも知れません。
また、不動産の売買や建物の請負 に係る契約書に添付する印紙の金額 が下がる見込みです。
例えば6千万円の契約ですと、現 行の6万円から4万5千円に減りま す。4月から適用されるはずです。 これらは、消費税のアップには足 りませんが、大きいかも知れません。 不動産関係の方や購入予定の方は要 注意です。
*重要?な変更に・・・
今年の10月から焼酎の税率が引き 上げられます。これは世界貿易機関 (WTO)の勧告に対応して行われ るものです。ビールやウィスキーな ど他の酒類に比べて税率が低かった 焼酎の税率を少し上げて、その分外 国からの要求の多いウイスキーの税 率を下げることとしました。
平成13年までチョビチョビと値上 がりしますので、焼酎のお湯割りを 飲まれる方はお早めに!
それから今後の問題ですが、経済が今のように国際化して資金の移動が激しくなってきますと、その国の税制は、当然、その国の経済情勢方に関わってきます。今の日本は、資本が入ってこないで逆に国外に出てしまっています。構造不況の原因は勿論税制これだけではありませんが、税制も一国だけで考えられる時代ではなくなってきたことだけは確かです。そこで我が国でも、法人税の改革のための検討が行われ、先ほど、報告が出されました。今後、中小会社にも影響が出ると思われますので、機会が有れば紹介していきたいと思っております。

P 5 Corner

消費税値上げ

先の総選挙で、国民が認めた消費税の値上げがもうそこまで来ています。
選挙を通して、国民は、総合的に判断したのでしょう、maybe、行政改革に先んじて消費税を上げることを選択しました。
今回の消費税上げでは、いくつかの点で面白いところがあります。
その一つが、消費税の導入時と違って、今回は、価格に消費税を転嫁するカルテルを認めないと言うことです。それ程大げさな話ではありません。
ヨウは、「消費税を転嫁しません」「消費税は据え置いています」と言って商売してはいけないと言うことです。
4月から、消費税込みの金額を据え置いても転嫁して、5%の消費税が入っているのです。
消費税法では「転嫁」しろとは言ってい無いというかも知れません。確かにそこはどうでもかまわないのです。しかし、消費税の本質が、最終消費者が払う税金を念頭に置いているので有れば、これほどすさまじい論理矛盾もありません。消費税とは何なのか?この幻の世界を今年一年考えてみます。

編集後記
新しい年を迎え、気分も新たに仕事に取り組んでいます。今月は、源泉所
得税の納付、法定調書合計票、償却資産の申告等の事務に追われ忙しくなり
ますが、新年会のお誘いには極力応じさせて頂くつもりです。消費税率のア
ップなど景気の先行きはまだ見えてきませんが、良い年となります様に・・
編集発行 株式会社プランニングファイブ


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Last Updated: 7/JAN./1997